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本日は2015年9月現在、「テロについての概況」に関するご案内です。
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アメリカ/テロについての概況
① 概況
2001 年9月のいわゆる「9.11 同時多発テロ事件」以降、米国においては、イスラム過激派、特にアル・カーイダによる「国際テロ」が当面の最大の脅威になっています。2009 年12 月に、「アラビア半島のアル・カーイダ」と関連を有するとみられるナイジェリア国籍の男がアムステルダム発デトロイト行きの旅客機を爆破しようとする事件が発生したことに続き、2010 年5月には、ニューヨーク市の繁華街タイムズ・スクエアで爆弾テロ未遂事件が発生しました。ニューヨークでの事件の犯人は、「パ
キスタン・タリバン運動(TTP)」と関連を有するとみられています。2011 年には、5月にアル・カーイダの指導者で「9.11 同時多発テロ事件」その他多くのテロ事件の首謀者とされるウサマ・ビン・ラーディンが殺害されるなどしましたが、アル・カーイダ全体としてみた場合、依然テロの脅威は存在しているといわれており、引き続き警戒が必要です。
米国では、米国籍者あるいは米国永住権保持者等で、「グローバル・ジハード思想」に共鳴したいわゆる「ホーム・グローン・ジハーディスト」によるテロの脅威が年々高まっていると言われています。
上記の2010 年5月のニューヨーク市タイムズ・スクエアでの爆弾テロ未遂事件は、パキスタン系米国人による犯行でした。また、2011 年連邦捜査局(FBI)はシアトル、ワシントンDC などでテロを計画した容疑で、米国内で過激化したテロリストを逮捕しました。このほか、特殊権益保護派(動物愛護や環境保護等を唱える過激派等)、右翼過激主義者グループ(白人優越主義過激派等)、左翼過激主義者グループ等による、いわゆる「国内テロ」についても、引き続き警戒が必要です。
なお、米国国土安全保障省は、従来の色別脅威レベル表示システムに代わる新たなシステムとして、「国家テロ勧告システム」を導入しました。このシステムは、確度の高いテロ脅威情報が存在する場合にアラートを発出するもので、現時点ではアラートは発出されていませんが、テロ脅威は決して低くないとみられ、十分な注意が必要です。
② 日本人・日本権益に対する脅威
テロ組織等が米国内において日本人・日本権益を直接のテロの対象にする可能性は必ずしも高くないものと見られます。しかし、シリアやチュニジアにおいて日本人が殺害されるテロ事件をはじめ、イラク・レバントのイスラム国(ISIL)等のイスラム過激派組織、またはこれらの主張に影響を受けている者によるとみられるテロが世界各地で発生していることを踏まえれば、日本人、日本権益がテロを含む様々な事件に巻き込まれる危険があります。このような情勢を十分に認識し、誘拐、脅迫、テロ等の不測の事態に巻き込まれることがないよう、海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。