本日は各国の「査証・出入国診査」のご案内。
本日は中国。
このシリーズ、ブログアップ時での査証・出入国診査情況ですので、
各国の事情により、制度の変更等があった場合はどうぞご了承下さい。
査証、出入国審査等
(詳細については、日本にある中国大使館(電話:03-3403-3388)などにお問い合わ
せください。)
査証
(1)2003年9月1日より、観光、商用、親族又は友人訪問、もしくは、通過上陸目的
で中国に渡航する日本国民は、滞在日数が入国日より当日起算で15日を超えない場
合、入国査証が免除されるとともに、中国対外開放寄港地から入国できるようになり
ました。
ただし、入国後滞在日数が15日を超える(もしくは超えることが予想される)場合
は、必ず中国公安機関の出入国管理部門に対し査証を申請しなければなりません。
また、中国に渡航し、滞在期間が15日を超える場合、あるいは留学、就労、定住、
取材目的で中国に渡航する場合は、あらかじめ日本又は外国にある中国大使館・総領
事館において査証を取得する必要があります。
(2)長期滞在を目的とする査証申請の場合、「健康証明書」の提出が求められます
が、その様式(「外国人体格検査記録」 http://www.china-embassy.or.jp/jpn/ )
は、日本の中国大使館・総領事館にあり、この様式の検査項目に則って、日本国内の
医療機関(国公立病院)で健康診断を受けることが必要です。
居留許可
(1)中国国内における「居留許可」申請手続きの際にもこの健康証明書が必要です
が、その場合は、さらにエイズや梅毒の検査の原データの添付、健康診断の各項目に
ついての検査方法及び数値の記載、検査を行った病院の印章及び担当医師のサイン
(検査を当該病院で行わず、別の検査機関に委託した場合も含む)が必要です。ま
た、原本が提出できない場合は、原本と同一である旨記載した病院の印章及び担当医
師のサインのある証明書を写しに添付することが必要です。
なお、最近、「健康証明書」の受診者の氏名がカタカナ表記のみであったため、中
国側で氏名の判読ができないとして問題になったことがあるので、氏名記載は漢字又
はローマ字での表記が必要です。
(2)中国に滞在中の日本人が民事・経済紛争に絡んで取引相手から民事訴訟を提起
され、同時に法院(裁判所)から出国禁止の決定を受け、パスポートを差し押さえら
れるケースが過去に発生しています(これは、出国禁止期間に特別な規定がないこと
から、1年以上にわたり出国できなかったケース)
外貨、人民元の持ち出し・持ち込み
(1)外貨の国外持ち出しについて、外国人は金額次第では持ち出し許可を得る必要
があります。具体的には5,000米ドル相当未満の場合は許可証の取得は不要ですが、
5,000米ドル相当以上1万米ドル未満の場合は、預金銀行で許可証の取得が必要です。
さらに1万米ドル相当以上の場合は、外貨管理局の許可を受けた上で、預金銀行で許可
証の取得が必要です。
なお、50グラム以上の金・銀についても、同様の制限があります。
(2)外貨から中国貨(人民元)への換金は、空港内の銀行のほか、主要なホテルで
も可能ですが、人民元から外貨への換金は、北京、上海等の主要都市から出国する場
合のみ可能です(主に空港内の銀行で可能)。また、人民元は持ち込み、持ち出しと
もに20,000元に制限されています。
なお、外貨から人民元への換金時の「換金証明書」は、通関手続きに必要です。
禁制品の持ち込み・持ち出し
(1)中国入国時の持ち込み禁止品としては、武器、中国の政治・経済・文化・道徳
に有害な印刷物やフィルム等、及び麻薬類等があります。また、中国からの持ち出し
禁止品は、これらの持ち込み禁止品の他に、貴重文物(古美術・骨董類)、絶滅に瀕
する貴重動植物(標本も含む)及びその種子・繁殖材料等があります。たとえ「自由
市場」等で購入した場合でも、貴重文物を国外に持ち出すことは、重刑(三級「文物
(文化財)」を9点以上持ち出した場合には、無期懲役以上)に処せられることがあり
ます。
このため、骨董品等の文物を購入する場合には、海外への持ち出しが可能であるこ
とを証明する文書を購入先から受け取っておくことが必要です。
(2)中国入国時に、本人が使用する目的で、カメラ、ビデオカメラ、携帯式カセッ
トテープレコーダー、携帯ワープロ・パソコンを持ち込む場合、その旨申告すると、
持ち込みの際の関税が免除されますが、いずれも1個の場合に限られています。
なお、申告した物品を国外に持ち出さない場合は、50~100%の関税が課せられま
す。
(2005年7月1日より、出入国の際、外交パスポート所持者を除く全ての旅客に対して
税関申告書の提出が義務付けられています(お問い合わせ:010-6457-0108))
ペットの持ち込み
ペットの持ち込みは、犬・猫のみ認められており、ウサギ、ハツカネズミ、小鳥等は
一切禁じられています。
なお、犬・猫の持ち込みを制限している都市もありますので、事前に空港の検疫局
や中国大使館等に確認することをお勧めします。