本日は各国の「査証・出入国診査」のご案内。
本日は韓国。
このシリーズ、ブログアップ時での査証・出入国診査情況ですので、
各国の事情により、制度の変更等があった場合はどうぞご了承下さい。
査証、出入国審査等
査証(ビザ)
2006年3月から、観光に加え、短期商用や短期語学研修等を目的に韓国を訪れる場合
にも無査証での入国(90日)が認められることとなりました。なお、滞在期間が90日
を超える場合や、就労を目的とする場合には、日本などにある韓国大使館、総領事館
であらかじめ査証を取得しなければなりません。
入国手続
入国手続は、検疫、入国審査、税関の順で行われます。
(1)検疫
健康状態がすぐれない人は申告が必要です。また、すべての動物と動物加工製品は
検疫を受けなければなりません。なお、ペットとして犬、猫を同伴する際には狂犬病
等感染症との関係が生じますので、入国手続については、出国手続に関しては農林水
産省動物検疫所に日本などにある韓国大使館等を通じて事前に必要な手続きを確認し
てください。
(2)入国審査
入国審査ではパスポート、入出国申告書(一人一枚)を提出します。本人確認等が
行われ、パスポートに入国スタンプが押印されます。その際、入国目的、滞在日数、
宿泊先等を質問される場合があります。過去、韓国より強制退去を受けた後5年を経過
していない者、伝染病患者、放浪者や国家の安全・秩序を乱すおそれがある者等は入
国を拒否される場合があります。
(3)通関
(イ)手続
税関検査場では旅行者携帯品申告書を提出します(一家族毎一枚)。申告対象品を
記載しなかったり、虚偽の記載をした場合には、関税法により罰せられることがあり
ます。税関検査場は「非課税」と「課税」に区分されており、次の免税範囲を超える
場合、若しくは申告対象品を所持している場合には「課税」と書かれた検査台に行き
ます。
なお、「非課税」の検査台では抜き打ちで荷物の開披検査が行われています。
(ロ)外貨の持込み制限
1万ドル相当以上の外貨(トラベラーズ・チェック、小切手、有価証券等を含む、
以下同じ)を持ち込む場合には、入国時に携帯品申告を行い、出国時に確認を受けな
ければなりません。入国時に申告しなかったり、申告しても申告した額以上の外貨を
持ち出そうとした場合には、「外換取引法」違反で処罰されます。その際、過失であ
っても罰金を徴収され、場合によっては出国停止となり、悪質な場合には懲役刑が科
される場合もあります(毎年、相当数の日本人が同法違反で検挙、処罰されています
ので注意が必要です)。
現地通貨(ウォン)から外貨への再交換は、原則としてウォンへの交換外貨額の範
囲内で認められ、再交換時には「買入証明願」の提示を求められる場合があります。
(ハ)物品の持込み制限
( i )免税範囲
(a)海外若しくは韓国内で取得(無償の物を含む)あるいは購入した個人用物品
(商業用品・会社用品は除く)で、価格の合計額が400ドル未満
(b)酒類(19歳未満の者を除き、上記400ドル以下の免税範囲とは別)ウィスキー、
ブランデー(コニャック)、ワイン等の酒類で1本(1リットル以下で400ドル以下
のもの)
(c)タバコ(19歳未満の者を除き、上記400ドルまでの免税範囲とは別)紙巻き200
本、葉巻50本、その他のタバコ250g以内
(d)香水(上記400ドルまでの免税範囲とは別)60g以内
(e)漢方薬剤等(上記400ドルまでの免税範囲に含まれる)
総購入金額が10万ウォン以内かつ総量50kg以内で、人参300g、鹿茸150g、メシコン
ブ300g、その他1品目当たり3kg以内
(f)農畜水産物(上記400ドルまでの免税範囲に含まれる)
総購入金額が10万ウォン以内かつ総量50kg以内で、松の実1kg、牛肉10kg、その他の
物品は1品目当たり5kg以内
( ii )申告対象品
(a)その他の申告対象物品
(b)販売目的の商業用物品、緊急補修用品、サンプル等の商用品
(c)出国に際し携帯搬出申告を行ったもので再搬入する物品
(d)別送品又は引越荷物がある場合
( iii )輸入制限物品
(a)銃砲、刀剣、火薬類(模造又は装飾品を含む)
(b)麻薬類、向精神薬、誤用又は乱用が憂慮される薬品
(c)国際条約により保護の対象となっている絶滅の危機に瀕した動植物及びこれら
製品
( iv )輸入禁止物品
(a)公安又は公序良俗を害する物品(不法・わいせつな書籍、CD、写真、
ビデオテープ等)
(b)政府の機密漏洩又は諜報に供する物品
(c)貨幣、有価証券類の模造・変造・偽造品
( v )その他
(a)楽器、業務用機器、宝石・貴金属等その場で鑑定が難しい物品は旅行者携帯品申
告書を提出する必要があります。また、ゴルフセット、ビデオカメラ、その他高価な
装身具等で携帯品と認められたものについては、税関でパスポート等に携帯物品持ち
込み確認を受けた(「再搬出条件付一時搬入物品確認書」を受領した)上で持ち込み
が許可されますが、出国に際し現物を携行していないと贈与又は売却したものとみな
され高税率が課税されます。
(b)引越荷物については、入国後6か月以内に税関手続きを完了することが必要で
す。現に使用中のもので、質・量の観点から生活上必要と判断されるものについては
免税になります(ただし、同伴者の有無や滞在予定期間等により免税にならない場合
もあります。)。
出国手続
出国手続は、チェックイン、セキュリティーチェック、出国審査の順で行われま
す。
出国(帰国)のための航空券は、日本及び韓国の航空会社の場合でスケジュールに
変更がない場合には、リコンファーム(航空機予約の再確認)する必要はありません
(日本及び韓国の航空会社以外を利用される方は、必要な場合もありますので、各航
空会社に確認されることをお勧めします。)。
(1)チェックイン
通常、出発時刻の概ね2時間前までに搭乗する航空会社のカウンターに行き、パスポ
ートと航空券(Eチケットの場合は予約確認書等)を提示し、荷物を預けるとともに搭
乗券を受け取ります。
なお、出国に際して、2004年7月以降、韓国の空港施設利用料等は航空券の代金に含
まれていますので別途支払う必要はなくなりました。
(2)セキュリティーチェック
出国ゲートへ進み、セキュリティーチェックを受けます。手荷物等の検査は厳重に
行われており、時間がかかる場合があります。
(3)通関
入国時に外貨申告を行った場合やゴルフセット、ビデオカメラ、その他高価な装身
具等を携帯品と認められた場合(「再搬出条件付一時搬入物品確認書」を受領した場
合)等には、チェックイン時にその旨航空会社のカウンターで告げた上で税関に申告
する必要があります。
出国に際して、2.入国手続(3)通関に記載されている「輸入禁止物品」は韓国国
外に持ち出すことはできません。また、「輸入制限物品」は韓国国外に持ち出すに当
たり、所要の手続きが必要です。
加えて、一部の文化財等の持ち出しは禁止されており、文化財に準ずる古美術品、
骨董品、歴史的遺物及び重要民族資料等で50年以上以前のものはあらかじめ文化財管
理局の許可(非文化財確認書を受領)を受けなければならず、これに違反した場合に
は懲役刑を含む重い罰則が適用されます。この骨董品の範囲は広範囲にわたっていま
すので、骨董品を購入した場合にはあらかじめ所要の手続を終わらせておいてくださ
い。