世界各国の観光地では、実に様々な観光客相手の商売が行われています。
記念写真、似顔絵、観光ガイド・・・。
これらの中には現地に不案内な観光客をカモにして、大金を巻き上げることを
生業にしている人々もいます。
『ベトナムを旅行中の2名の日本人男性。ベトナム名物のバイクタクシーに乗って
市内観光していたところ、タクシーの運転手から、メコン川クルーズに行かないか
と誘われ、1日10ドルという約束で承諾した。そのタクシーで川辺の船着き場まで
行って、運転手に導かれるままに、川船に乗ってクルーズに出かけた。
クルーズが終わりかけた頃、船頭から「この船は100人乗りで1日1,000ドルの料金
だ。今日は2人で借り切っているのだから、1人500ドルずつ払え」といわれ、
それを拒否すると「支払わないと岸には返さない」とすごまれた。2人はやむなく、
法外な料金を支払った。』
『東南アジアを旅行していた日本人男性Aさん。現地の少女が流ちょうな日本語
で話しかけてきた。話が弾むうちに「アイスクリームをご馳走してあげる」というの
で、相手の好意に甘えて、Aさんはアイスクリームを買ってもらい、すすめられるま
まに食べていると、少女の父親らしき男が現れ、何やらベトナム語で少女を怒り始め
た。少女はAさんに向かって「アイスクリームをご馳走したことで怒られ、殴られよ
うとしている。アイスクリーム代5ドルを払ってくれたら許してもらえるので、
払ってほしい」と懇願してきた。Aさんは、憐憫の情にかられ、5ドルを払って
しまったが、実際のアイスクリームの値段は、20セント程度であることを後で知っ
た。』
『韓国を観光旅行中の日本人男性Aさん。タクシーで市内観光を行っていたとこ
ろ、運転手から「安い土産物の店を紹介する」との誘いを受けて、2、3件の店を回っ
た。何点かのお土産を買ったが、後になって、それらが市場価格より割高の品物であ
ることがわかった。運転手は何軒かの店と結託して、外国人観光客に高い買い物をさ
せる常習者であった。』
海外では、未だに「日本人はお金持ち」という印象を持っている人も多いようで
す。悪質な商売人にとって、日本人は絶好のカモ。「多少ふっかけても日本人なら
払うだろう」という先入観を持たれていることも忘れてはなりません。
”
お客さん”には決してならないよう、ヒトとモノを見る目を養いましょう。