ロングステイ財団、認定アドバイザーがご案内します海外旅行、留学、駐在、ワーホリなどのロングステイと海外渡航の情報案内。
本日は2015年12月現在、「シンガポール/注意が必要な生活環境」に関するご案内です。
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シンガポール:各種取締法規①
【麻薬】
シンガポール政府は、麻薬関連犯罪に対し、死刑を含め厳しく処罰するという方針をとっています。
15g以上のヘロイン、30g以上のモルヒネ、250g以上の覚せい剤、500g以上の大麻等の所持・密売・密輸に対しては、原則、死刑が規定されています。また、麻薬を所持している場合は「疑わしきは罰せず」の例外として、所持人自身が自らの潔白を証明できない限り、有罪と認定されてしまいます。
シンガポール政府はいったん判決が確定した場合、外国政府や関係者からの減刑要請があっても、これを受け入れないとの方針を貫いています。2007 年1月26 日、シンガポール政府は、2004 年11 月にチャンギ空港にて大量のヘロインを所持し、死刑判決が確定していたナイジェリア人について、ナイジェリアの大統領が発出した減刑要請の書簡を公表しました。その上で、麻薬犯罪に対する厳しい立場を堅持する必要から減刑には応じないことを発表し、同日、そのナイジェリア人に対し死刑を執行しました。2005 年末にも、麻薬密輸に関与したオーストラリア人の死刑を執行しています。
こうした厳格な法律にもかかわらず、薬物乱用者の逮捕者数は近年増加傾向にあります。とりわけ、大麻乱用者の逮捕者数が増加しており、導入薬物としての大麻の蔓延が懸念されています。興味本位で薬物に手を出したり、素性を知らない者からの荷物を預かり知らないうちに薬物の運び屋に仕立てられるようなことにならないよう十分に注意してください。
【銃器】
銃器に対する規制は厳しく、所持、密輸入、使用等には重い罰則が規定されており、また、厳しい取締りが実施されています。強盗等の一定犯罪でけん銃を発砲した場合は自動的に死刑が適用されます。このような銃器に対する政府の厳しい対応もあり、銃器を使用した殺人事件や強盗事件がシンガポールで発生することはほとんどありません。
他方、シンガポールの周辺地域では、銃器を使用した殺人や強盗の発生がまれではなく、そのような地域に出張や旅行をする際は十分な警戒が必要です。
【就労許可】
原則として、シンガポールで就労する外国人は全員、雇用許可書(EP:Employment Pass)を申請する必要があります。これに違反した場合には、Immigration Act に違反したことになり、再入国が拒絶される場合がある他、罰金刑や禁錮刑が科せられる可能性があります。滞在期間の長短に関わらず、適切なビザを取得する必要があります。
一般的にEP の発給に必要な期間はオンライン申請の場合7日、マニュアル申請の場合約21 日で発給されます。通常、いずれも1~5年の許可が与えられ、その後は更新が必要となります。